HARUKA -衝動の果てに-
少しほっとして、ギターに目線を移す。


コードをおさえて、弦を鳴らした。


そして歌いだす。





・・・ああ、なんて心地のいい時間。



今まで、歌っててこんなに気持ちいいことなんてなかった。

評価のためだけじゃなく、単にあたしの音楽を聴く、楽しむ。

そんな空間が今までにあっただろうか?



なんだか声が出やすい。


リズムにのりやすい。




そうか。



本当の歌うことの意味って、こういうことだった―――




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