HARUKA -衝動の果てに-



・・・目の前が真っ暗。

え?

今、何が起きた?

混乱して思い出せない。



平山の唇があたしの唇に―――


「ごめん」

平山はあたしから離れると、小さな声でそうつぶやいた。



「僕がバイトに来たのはシューズのためなんかじゃない。橘内さんと一緒にいられるって思ったからだよ」

「・・・オーデの結果なんて分かんないのに?」

「いや、橘内さんは受かるよ。信じてたから」



にこっと平山は笑った。

罪悪感を残したまま、弱く。




< 95 / 116 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop