座敷わらしの恋
プロローグ


多分、私は退屈してたんだと思う。

ずっと同じ毎日を、ゆっくり、ゆっくりと繰り返すだけの日々に。



多分、私は期待したかったんだと思う。

忘れられていくばかりじゃないんだって。

きっと、覚えていてくれる人もいるんだって。



多分、私は逆らいたかったんだと思う。

私も、求めてもいいんじゃないかって。

分かっていたけど。それは、どうせムリなんだって。


それでも。






多分、私は。






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