ノラネコに首輪

名前を呼んでよ





シュウ、シュウ、シュウ
私の心の中はシュウでいっぱい。
頭の中もシュウでいっぱいなの。

なのにシュウ、
私はシュウに名前を呼ばれたことが・・・ないよ?

シュウは私のことをどう思っているの?



「ねぇ、遅れるよ。ねぇ?」



ほら、やっぱり。
起こすときもそれなの?



「・・・・・・起きてるもん」

「仕事遅れるよ」

「・・・うん」

「・・・具合でも悪いの?」



それは心配して言ってくれてるんだよね、シュウ?

私の中はシュウでいっぱいなんだよ。
シュウはどうなの?



「平気だよ。シャワー浴びなきゃ」



ベットから起き上がって寝室のドアを開くと
後ろから私を抱きしめたシュウ

シュウは知らないんだね。
そんなことしちゃうと勘違いしちゃうんだよ?




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