勝手に好きです!

開き直るどころか、なにこのいたたまれない空気。

キッチンから真さんを盗み見る。勿論、鼻にはティッシュを詰め込んだままだ。
真さん私から全く目を合わせてくれないし!まあね!この変態さマックスの状態で見つめ合いも悲しいけどね!

ぶつぶつ胸の内でヤケになりながら、あのタイミングで鼻血を出す自分に頭を抱えたくなる。


大体さぁ、真さんに手を握られるなん、


「ふ、」


て、って、え?


私は視線を上げてその効果音?いやなんだか押し殺したような声のする方へ顔を向ける。


視線の先、つまり真さん。


顔を覆う手に、くしゃりと髪を掻く指先が妙にエロい。いやいや、じゃなくて、


「ふは」


え?


「こっち向くな、馬鹿」

笑う、真さん。


ややウケ?いや爆笑?


何!この貴重なショット!

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