甘くも苦い誘惑に溺れて


「…ぅ…っ…」




堪える事の出来ない涙を流し彰ちゃんに背を向けて歩いて行く。



後ろへ振り返らなくとも二人の距離が遠ざかって行くのがわかる。



これで…本当にさようなら…。



生まれてすぐに出会って私達は色々な事を乗り越えて…今までここまで来れた。



途中…空回りや遠回りもしたけど、それでも…あなたといられて本当によかった。



私はゲートを越えてはピタッと足をとめた。



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