甘くも苦い誘惑に溺れて
―――♪~♪~♪―――
パールピンク色のプライベート用の携帯がオフィス内に鳴り響く。
―――ピッ♪―――
まだ鳴り続けている携帯の電源を切り机の引き出しへと直した。
どうせ友達や知り合いからの慰めやお悔やみの電話に決まってる。
気持ちはすごく嬉しいんだけど今はまだ…慰めの言葉をまともに素直に受け入れられなくて…。
優しい言葉をかけられたりしたら、漸く落ち着いて来たのにまた情緒不安定になりかねない…。