甘くも苦い誘惑に溺れて
甘い誘惑の終着駅


彰ちゃんと最後に会ってから二週間が過ぎ様としていた。




「…彰ちゃん……ニューヨークへ行ったのかしら…」


「……かもな」


「……また黙って…居なくなったのね…」


「………………」




重たい空気が流れる中で拓也は私に小さな花束を差し出してくれた。



ピンク色や黄色の様々な可愛い花にかすみ草が飾られた可愛い花束。




「優菜、今日退院だよな。おめでとう」




拓也…。



可愛いお花をありがとう。



お祝いの言葉をありがとう。



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