灰かぶり姫 -spinoff-
新幹線で席に着くと、お土産屋で購入した袋を手にしてみる。


ご当地っぽいのを選んでみたが、3人は喜んでくれるだろうか。


切ない思い出だけを連れ帰るわけじゃないんだと、ちょっと笑いを狙ってネタっぽいのを選んでみたんだけど。



美姫ちゃんは…きっと優しいからなんだかんだと喜んでくれそうだ。


純は…まぁアイツも文句言いつつ受け取ってくれそうな気がする。


野沢ちゃん……正直、ここが一番難関な気がした。


サラっと「いらない」なんて言われるような気もする。



それでも、向こうに居る友人の顔を思い浮かべて微笑む事の出来る自分。


きっと、あの場所が自分の居場所になりつつあるんだとこの時なんとなくそう思っていた。




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