灰かぶり姫 -spinoff-

それでも、俺のスペシャル特訓の成果が出たのか、本番までにはこの２人も形には焼けるようになった。


あとは、美姫ちゃんの生焼けと野沢ちゃんの焦げすぎだけ注意しとけば何とかなる…ハズ。





そして、いよいよ文化祭当日。


準備の為に朝も早よから登校すればすでに何人かの女子が集まっていた。


普段こんなに早く来る事なんて無いから、いつもこの時間に来てるのかと思えばそうでもないらしい。



「あ、雪ちゃんおはよー」


「おはよう、いつもこんな早いん？」


「違うよー、私達はメイクとか髪とかするから早く集まっただけ」


「そかそか、可愛くなってや！」



別に１００点満点かと聞かれれば頷く事は出来ないが、綺麗になろうとする女子の姿は嫌いじゃない。


それに、自分も祭り好きという事もあって、こういう時に張り切って自分を飾ろうとする女子の姿はやはり可愛く見えるものだ。