強く生きろと、君は言った
今日は目覚めの良い日和?
―詩絵理~シエリ~―


「シエリ、目覚めなさい。起動するときが来ました。ミリオン・ミューズ……ダブルMナンバースリー。チャージなさい」


 その声はいつもと違う。


 シエリは瞬きもせず、空気の流れを感じ取っていた。


「ちゃーじ完了。起動開始。空間しふとちぇんじ理力(フォース)おーけい。再起動マデノ能力変化値、ゴ報告致シマス」


 背の低いモンクスローブ姿の男が報告し、めまぐるしく立ち働いた。


 宇宙(コスモ)エア・ウォールに貼り付けられていた銀色のボディは光を放つ。


 突如、詩絵理の身体(ボディ)に絡みついていた宇宙チェーンが、はじけ飛んだ。


 同時に白色に輝いていた詩絵理の身体も、無重力状態の宙に放り出される。


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