【完】歌姫、そんな声で鳴かないで!
歯型をなぞられ、舌を掬われ、口内から、身体全部を犯されてるみたい。



「ん…んふぅ…。」



自分でもゾクっとするような鼻から抜けるような声が出る。



カラオケの部屋なだけに、防音だからその声は狭い部屋によく響く。



木酪泰則は一通り私の口内を犯しつくすと、軽いリップ音と共に離れた。



「あんた、良い声で鳴く。」



耳元に囁かれた言葉がやけにエロくて、私は恥ずかしくて顔を掌で隠した。



見えない視界で、木酪泰則が「ふっ。」と笑う声だけが耳に届いた。
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