【完】歌姫、そんな声で鳴かないで!
ふと会場の空気が変わり、急に会場が静かになる。
「き、れい…。」
誰かがそう呟いた。
会場は目の前の美しい歌姫に圧倒され、静寂が崩れない。
銀髪と青のメッシュが入り混じる巻髪を風に靡かせ、赤のスパイシーなメイクをし、青と黒で形成されたロリータに身を包んだ、月野森きらら。
知っている存在のはずなのに、知らない存在のように佇むその存在は、私の身体中の自由を奪い取る。
まるで、容赦なく水分を奪うあの太陽みたいだ。