誰よりも愛してくれなきゃ××


「ばかっ」


なんでソコでお父さんがでてくんのよ!

つまんない、つまんない、つまんない、つまんないっ


「おわっ」


ムカつく奏斗に、ドンッと軽く体当たりしてから、フイッと顔を前に向けて、唇をとんがらせる


「あっぶね!痛いんですけどー」

「そ、ご愁傷様」


家族の話持ち出した奏斗がわるい!

しないでって、いつも言ってるじゃん


「…ったく、お前なぁー」


朝、時間をかけてセットしたであろう髪の毛を、グシャッと触る奏斗


トップの赤毛がユラユラと揺れて

あたし達と同じように登校する生徒や、いそいそと足早に会社へと向かうサラリーマンや、OLの視線を集めていて



「…ムカつく」


―… 余計にあたしを不機嫌にさせる



きっと今の顔は、


超ブッサイク






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