誰よりも愛してくれなきゃ××



「んぁー?」


首だけ捻って、あたしに見せてくれた、奏斗の顔



その表情からは、嘘、偽りも感じられない



あたしの中で膨らんでいた、疑いの風船が、あっという間に、しぼんで消えた




「まいっか!奏斗だもんね?」


「は?」



呟いた言葉を理解しきれないない奏斗に、クルッと背中を向けて



「待ってて?いま学ランとってくる」



肩越しに微笑みかけて、部屋へと戻った






――…

―…



奏斗が木下先輩に、あたしのことで相談してたのを知るのは


冬休みが明けて、少し経ってからのおはなし




< 159 / 388 >

この作品をシェア

pagetop