誰よりも愛してくれなきゃ××
「んぁー?」
首だけ捻って、あたしに見せてくれた、奏斗の顔
その表情からは、嘘、偽りも感じられない
あたしの中で膨らんでいた、疑いの風船が、あっという間に、しぼんで消えた
「まいっか!奏斗だもんね?」
「は?」
呟いた言葉を理解しきれないない奏斗に、クルッと背中を向けて
「待ってて?いま学ランとってくる」
肩越しに微笑みかけて、部屋へと戻った
――…
―…
奏斗が木下先輩に、あたしのことで相談してたのを知るのは
冬休みが明けて、少し経ってからのおはなし