誰よりも愛してくれなきゃ××
だったらなんでお前はそんな平然としてんだよ?!
心愛が居なくなったとか一大事じゃねぇか!
「つーことであとよろしくー!!心愛のこと探しといてねー?!」
携帯を耳に当てたまま顔やら上半身を動かして、脱ぎ散らかしたダウンを探す。
徐々に沸き上がってくる焦りを表現するかのようにバタバタと騒々しくなる、音や動作。
「ココになにかあったら許さないからねー!?」
─…帰った。んじゃなく、いなくなった。
その響きが余計に恐ろしさを増して。
耳と肩で携帯を挟み、見つけたダウンに腕を通しながら足早に玄関へ向かう。