先生あのね・・・


「私たち昨日、あなた達と同じ場所にいたの。

誰かを待っている様子のあなたに声をかけたんだけどね・・・

その後で相手を見て驚いたわ。
・・・まさか、直江先生だったなんて!!」



「人違いじゃないの?」

反論したマユに山川さんは

「人違いなんかじゃないわ!」

と強気に言い放ち
携帯電話を持ち出し写メを見せた。





そこには直江先生と腕を組んで歩いている私の姿が写し出されていた。




「これでも違うって言いきれるの?」

山川さんは勝ち誇ったように言った。




映し出された画像をみて

私は全身の力が抜けていった。


「じゃあ、あの時呼ばれた気がしたのは・・」


呟く私の声を遮って山川さんは言った。




「そう、空耳なんかじゃない。
私たちだったの」





私の思考回路は完全に停止した。
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