マリア教会
レイラは必死にナンバーⅥに逆らい、ナンバーⅥの力が一瞬弱まった時、思いっきりナンバーⅥを突き飛ばした。そして外に出ようとしたが、ナンバーⅥがレイラの足首を掴む。
「あなたは私から逃げられない。絶対に!」
ナンバーⅥは呪いがかかったようにレイラの足を離さない。
「助けて…」
神でも悪魔でもいい。誰か私の鳥籠を壊して。
伸びて来るナンバーⅥの手が怖くなり、レイラはその手を振り払うため思いっきり腕を振った。するとレイラの腕がナンバーⅥの顔に当たりゴッという鈍い音と、ナンバーⅥの低い呻き声が聞こえた。
「……」
当たり所が悪かったのか、ナンバーⅥは顔を押さえ床にうずくまっている。
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