禁断の恋はじめます
キッチンのドアから廊下に出たとこで
啓吾とぶつかった。


私はその拍子に
バスタオルが取れて
マッパ状態なのに気づかず


「痛いから!!!」

そう言った。


いつもなら
ヘラヘラ言い返す啓吾が
慌ててリビングに入っていって


「ただいま~~」

と言った。



  なによ!!ムシしたな!!

歩き出そうとした瞬間
足元のバスタオルを踏みつけて
私の背筋はゾ~~ォとした。



  う…


全裸の私が


完璧に裸を…啓吾に見られた!!


バスタオルをひろって
慌てて階段を駆け上がった。


 どーしよ…どーしよ…


時間よ止まってくれ~~ぇ
啓吾の記憶を消して~~ぇ



その日はさすがに
食事ものどに通らない。


あんときいつものように
啓吾が
「うわ~きも~~ぉ~」

とか言ってくれたら
まだ救われたのに……


「立ち直れないよ~~ぉ~」

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