禁断の恋はじめます
「俺…頭おかしいのかな…」

私が勇樹の胸を押したから
勇樹は少し困惑していた。

「え?ただ…私は苦しかっただけよ…」

慌ててそう返事した。


「啓吾はさ…朱奈の兄貴なのに
朱奈が啓吾のことを話す時 
めっちゃ嫉妬するんだよな。
二人はさ…兄妹なのに……俺…
嫉妬深いにもほどがあるよな。」


勇樹は本当に苦しそうな顔をしたから
私は思わず勇樹を抱きしめた。



それは勇樹への罪悪感なのか
それとも愛おしさなのか……


  私の全部を…受け止めて
  もう心が揺れないように……


しっかり抱いて放さないで


「こんなに自分以外の人間を大切に
想うなんて…思わなかった。」


勇樹のキスに目を閉じて
夢中で答えていた。
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