禁断の恋はじめます
勇樹がちゃんと卒業しない理由を知っている。
選択肢無に 自分の家の仕事に
入るのがイヤだったから。


話を聞いてくれない親への
反抗だったりするけど
親は留年することには何も言わないようだった。


ただ

「おまえの人生は決まってる。」

そう言うだけだった。



「絶対 自由になってやる。」
勉強はおろそかで ひたすらバイトに明け暮れる勇樹


「金がたまったらここから
一緒に逃げような。」

そう言って私を抱きしめる。


  ここから逃げたら
  啓吾の呪縛から解放されるかな


変わり果てた両親を見て生活するのも
最近辛くなった。



過酷な仕事はお給料もいいし…
いい機会だから
私も独立しようと
アパートを探していた。


このまま流されるままに
時は過ぎて行って
私はどうなるんだろう


そんな不安を抱えながら……。


空虚感に襲われている。
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