SICK&TIRED

TIRED 4




あみと来たショッピングモールに来た


「実はさ、あみからさきちゃんがネックレス無くしたらしいから、プレゼントはスワロフスキーのネックレスがいいと思う!ってメールもらってたんだけど……」


とうまくんの視線がアタシの首元に注がれた


まことにネックレスを修理して返してもらっている


「先、越されたし


だから、何がいい??」



少し不服そうな声色


物なんか、いらないのに

それよりもいっぱいたくさんもらったのに


今、アタシがいるこの場所、この時間、この状況……

こんな日がくるなんて思ってもなくて


アタシは胸が熱くなってきちゃって、うつむいた


「遠慮するなって

貧乏でも誕生日プレゼントくらい…」


遠慮して黙りこくったわけじゃないのに、とうまくんが泣きそうなアタシの顔をのぞきこんで言葉を止めた


アタシは何度もまばたきをして涙をひっこめると彼を見上げた



< 130 / 210 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop