花には水を



ふうと息を吐き、また手を水で洗いながら考える。





そりゃあ、実の兄だし・・・。






私、素直な性格じゃないし・・。






洗面所からリビングへ戻ると、テーブルにはカレーが用意されていた。





白い皿に、鮮やかに盛り付けされている。





「さっすが・・・」





「どうも」





椅子に座って頬杖をつきながら、にこっと微笑む星夜兄。




黒い髪を適度に伸ばしていて、ワックスで整えてある。





顔はお父さん似。





鼻がすっと通っていて、肌の色は透けるように白い。





一重の目で、大きくもなるし細くもなる目は正しく父さんにそっくり。

















< 19 / 296 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop