花には水を
ふうと息を吐き、また手を水で洗いながら考える。
そりゃあ、実の兄だし・・・。
私、素直な性格じゃないし・・。
洗面所からリビングへ戻ると、テーブルにはカレーが用意されていた。
白い皿に、鮮やかに盛り付けされている。
「さっすが・・・」
「どうも」
椅子に座って頬杖をつきながら、にこっと微笑む星夜兄。
黒い髪を適度に伸ばしていて、ワックスで整えてある。
顔はお父さん似。
鼻がすっと通っていて、肌の色は透けるように白い。
一重の目で、大きくもなるし細くもなる目は正しく父さんにそっくり。