ツンデレ美女の恋愛事情~新・素敵すぎる上司~
「こんな、汚れた女なんか…キャッ」

慎司さんはクルッと振り向き、私をギュウッと抱きしめた。

「おまえは汚れてなんかいない。そんな事は、二度と言うな!」

「慎司さん…」

自然と上を向いた私の頬に、温かい滴(しずく)がポタリと落ちた。

慎司さんが、泣いてる…?

「辛かったよな? 悔しかったよな? 可哀相に…。男ってやつは…。あ、こんな事したら嫌か?」

そう言って慎司さんは体を離した。

「ううん、慎司さんなら、大丈夫」

と言って、私から慎司さんの胸に顔を埋めた。

「話してくれてありがとうな。でも、もっと早く話してくれれば、あんな恐い思いはさせなかったのに…」

「慎司さんに嫌われたくなくて、話す勇気が出なかったの」
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