夜中散歩
「お、真希さん」
ボーイの庄司くんが声をかけてきた。
「おはよ~、ってかこれ何なの?なんでこんな満卓なの?」
薄いカーテンを引いて、私が着替え始める。
今日は赤にしよう。なんか気分がいい。
「ふふふ」と庄司くんが笑う。
「今日はほとんどが小雪さんのお客さんですよ」
「へぇ」と言いつつ、さすがだなと思う。
「そろそろ稼ぎ時ですしね、真希さんのお客さんもいっぱいですよ、たくさん稼いでくださいね」
「軽々しく言わないで」と笑い、カーテンを開けた。
これが完全に、満月から真希に変わる瞬間。
店に出ると歩きながら全ての席に目を向ける。
酒が足りているか、灰皿は溜まっていないか、氷は溶けていないか。
そんなことに目を向けつつ、顔は笑っている。
お客さんはキャバクラに癒しを求めている。そこで嬢が下手なことをすれば夢が壊れてしまう。
ボーイの庄司くんが声をかけてきた。
「おはよ~、ってかこれ何なの?なんでこんな満卓なの?」
薄いカーテンを引いて、私が着替え始める。
今日は赤にしよう。なんか気分がいい。
「ふふふ」と庄司くんが笑う。
「今日はほとんどが小雪さんのお客さんですよ」
「へぇ」と言いつつ、さすがだなと思う。
「そろそろ稼ぎ時ですしね、真希さんのお客さんもいっぱいですよ、たくさん稼いでくださいね」
「軽々しく言わないで」と笑い、カーテンを開けた。
これが完全に、満月から真希に変わる瞬間。
店に出ると歩きながら全ての席に目を向ける。
酒が足りているか、灰皿は溜まっていないか、氷は溶けていないか。
そんなことに目を向けつつ、顔は笑っている。
お客さんはキャバクラに癒しを求めている。そこで嬢が下手なことをすれば夢が壊れてしまう。