もてる恋

花壇まで少し遠い。

「優香ちゃん～」


「ん？何？」


「稲田…くんと、優香ちゃんって…


付き合ってんのぉ？」


「うん…一応」


「そぉなんだぁ。それだけなんだ。」


「そっか！じゃあ帰るね！」


「ばいばぁい」


なんだ。しょーもない。と思って、


勇人君のほうに向かった。


「勇人君！」


「相田。早いな。帰ろっか。」


「うん！、そーいえば野球は？」


「今日はなんか急にオフになった。


是平(ｺﾉﾋﾗ)先輩！こんちは！」


「勇人！バイバイ」


勇人君は、かっこいい先輩に会釈する。


かっこいい先輩は勇人君に会釈する。


「野球部は、先輩もかっこいーんだね。」


「なんだよそれっ」


「そーじゃん」


「是平先輩は、かっこいいよなあ、


かっこいいし、野球うまいし、優しいし、頭いいし。


俺の憧れなんだよなぁ」


是平って言う人もかっこいいけど、


やっぱ勇人君が倍かっこいいな。