先生VS私
【なつめ】


クラスの出し物だから……


と、割り切って衣装を着る。



……なぜか私は“執事服”


衣装担当の小倉かりんに涙目で……



「なつめ様の男装……いえ、執事姿見たいんです!!」


(…っていうか今、思いっきり男装って言って否定したよね!?)


と言われた上に、


なつめ様の衣装は1日かけて作りました!!



……ここまで言われて断れる程、私は鬼じゃない…



でも、着てみると結構気に入って、乗り気になってしまった。




悪ノリして、執事になりきってさくらに話したら、

なぜか分からないけど周りのみんなが倒れてしまった。



……なぜだろう……


やっぱり、似合ってなかったかもしれない…



「相変わらず派手にやってくれるねぇ、猿飛〜」


担任に話し掛けられて、挨拶を返そうと担任に振り向いたが、私は固まった……




……なんで執事姿なんだ……!!



「お前、知らなかった?クラスのヤツらが、…


『先生となつめ様はおそろいで!!』


…って、言ってただろ?」



「そうでしたね……って……初耳ですよ!!」



「俺とおそろいでっていうのは、始業式から決めてたらしい…」



「なんで!?…って、そんな早くから計画済み!?」




「ま、そういうこと☆」



……そういうこと☆…じゃないですよ!!


…あと、語尾に星つけるの止めてください。気持ち悪いです。



「ま、仲良くやろうぜ、なつめ☆」



「名前呼ばないでください!!あと、語尾の星も禁止!!」



肩に手を回してきた伊達を振り払って、少し睨む。



伊達は、ニカッ……と笑い…………



「みんな!!

伊達 In Wonder Land 開店――――!!」



「「おぉオオ――!!!!」」



伊達の掛け声と共に、文化祭は幕をあげた。



……なんなんだろう、この微妙すぎるネーミング……


…私だったら絶対に行かないなぁ…

…なぁんて…
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