先生VS私


外の風に当たりながら、今日1日を思い返す。


クラス展も成功したし、楽しかったな…




…なんだかんだで先生といた時間が長かったような…?



……今までは天敵みたいな存在で、

先生のコトなんて何も知らなかった。



…いや…知ろうとしなかったのかもしれない…


でも、今日1日で意外な一面を見れた気がする。



お化け屋敷が苦手なこと

お祭り騒ぎが好きなこと

踊りが得意なこと


そして…



…優しいこと……



「…何であんな先生のこと考えてるんだか…。」


言いながら、自然と頬が緩むのが分かる。


会場に戻ろうと立ち上がったその時…


「ゴホッ、ゴホッ………!?」


口元を抑えた手のひらを見ると、赤い液体が付いている…



「なつめー!!最後の曲、始まるよ!!」


「さくら……―。今行くよ!!」


さくらにバレないように血を拭き取り、私たちは会場に向かった。


< 45 / 85 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop