Kiss★恐怖症
「星蘭美人だし、入学式から男子の間で話題になってたし」


「本当に!?知らなかった…」


あ、でも確かに声をかけられることはなかったけど。


よく視線を感じた時期があった気が―…。


「でも、その星蘭と両思いになれて良かった」


そう言って、また私をぎゅっと抱きしめた。


さっきはただ抱きしめられていただけだったけれど。


「うん、私も」


そう私も直樹を伸ばして包みこんだ。


ぎゅっとぎゅっとぎゅーっと。


好きという気持ちを確かめるかのように。


―――強く強く抱きしめあった。


そして。


キス恐怖症なんて感じさせないくらいの。


―――甘く優しいキスを落とした。


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