Kiss★恐怖症
校舎自体違うし、用事がないのに違う校舎にいるのはおかしい。


だから、この絶好のチャンスは逃せない。


付き合うフリだって、向こうは治るまでのことだって思ってるはず。


だが。


俺はもう星蘭を手放す気なんてない。


だから、あんな人の前で宣言までしたんだし。


とりあえず。


「星蘭のあれ…どうしよっかね―…」


キス恐怖症の治す術を考える。


それが、星蘭に"好き"と気付かれないための最優先事項。


俺はこの日、高校3年間で一番嬉しい日となった。



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