Cygnus
「早川君はお兄さんとかいる?」

急な質問に
思わず
首をかしげてしまった


「?
俺は一人っ子です。」


「いくつ?」


「今年22歳ですけど…
なんすかこれ?」


なんだこれ?


もしかして

親友と似てるから
共通点とか探ってんのかな?



「あ
特に意味は無いんだけどね。」


俺の思考を読まれたのか
河野さんは
キレイな笑顔を俺に向けた


同じ男とは思えない位に

キレイで

どこか
冷たい笑顔



なんだか

俺を恐れてるみたいだ…


「…?

じゃ、これで、失礼します。」


また軽く頭を下げて
その場を立ち去った




「あぁ、わざわざありがとう。」

背中に聞こえた声は
どこか

震えてる気がした
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