Cygnus
大学生の頃から
この本屋は利用していたけど

まさか

その時の話を
今になって思い出されるなんて


立ち去って行く松尾さん

その背中に
大きなため息が出た


「天文学か…。」


芳史の一件以来
ずっと避けてきた部分

惑星、恒星、衛星
星座や神話…私の中にある知識すべては

彼から教わったもの


だから
嫌でも彼と過ごした日々を
思い出してしまう

「なんで、
近くにプラネタリュウムなんて作ったのよ。」

逆恨みと言わんばかりに
壁に貼られた
オープンを知らせるポスターを見た
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