儚い幸せ


「―――結婚相手は親父が決めた相手だって…


俺はそれ聞いてすぐ付き合っている人がいるからその人と、
美佳とじゃなきゃ嫌だって言ったんだ!


無理なら俺は跡を継がないって…!!



でも末の弟はまだ結婚できる年齢じゃないし、跡は任せられない


もう一人は、家の仕事が嫌いでさ…
早く出ていきたいってスゲー勉強してさ、今は東大かよってんだぜ


でも家継いだら学校やめさせられるんだ


弟の努力無駄になんかできねえよ…っ!!



俺、どうしたら…!」


どうしたらいいかなんて言いながら、もう選択肢は一つしかなかった


………私と別れる


それしかなかった



『…ねえ、来週デートしよっ、今日はもう帰るでしょ?だから仕切り直しってことでさ』


「えっ…」


竜牙は私が今の話に対して何も言わないことに戸惑っているようだった


『来週の土曜!暇でしょ?決定だから!じゃあね』


私はそのままそこから去った


すぐに離れないと泣いてしまいそうだったから


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