花咲く所に恋来たる☆
嵐のハプニング
アタシがちゃんと泣きやんだ頃に、日向は起きた。
寝ぼけてたのか、アタシの頬に手を当てて、「…はよ」と言い、優しい笑みを漏らした。
……完全なる不意打ち。
顔が一気に熱くなる。
そんなアタシに気づいたのか、日向がアタシの額に手を当てて来た。
「だだ、大丈夫っ!」
額から伝わってくる体温が思った以上に熱くて…。
アタシは照れ隠しで、日向から目を逸らした。
「?」
多分、可笑しいと思ってる。
「……起きるぞ」
日向はそう言い、アタシの体に回してる腕を放した。
一瞬で体温が冷めた様な気がした。
布団に残る、まだ温かい温もり。
でも、本人が居ない。
………物足りないよ。