きいろい青空【完】
「俺の…大事な妹だから」
それを聞いて、俺はなぜかショックを受けた。
それだと花恋が辛すぎる。
「じゃあ。花恋と瞳、どっちが大事なんですか!?」
俺の声が廊下に響いた。
「…………」
質問に答えない颯さん。
早く、花恋て言えよ!!
なんで…答えないの…?
「…ふたりとも大事。大事な人と、大事な妹だから」
「なんで、ひとりじゃねぇーんだよっ!!花恋だけじゃねーのかよ!?」
「…」
颯さんは俯いている。
それで我にかえり、いつの間にか怒鳴っていたことに気付いた。
俺は颯さんを残し廊下を降りた。
……あきれた。
俺は、顧問に帰ると伝え家に帰った。
花恋のためにもなると、怒鳴ることも出来るんだなぁ…って思った。
って、だめなのに。
そんなこと思うことすらだめなのに。
花恋のこと、嫌い嫌い嫌い嫌い……
俺は翼が好きなんだから-----