きいろい青空【完】
花恋*
颯のお葬式があった。
みんな泣いているのに、うちは笑顔でいた。
口角の上げ方なんて簡単。
周りの人に変な目でジロジロ見られたよ。
何この子。
不謹慎だね。
って。
でも、しょうがないじゃん。
可哀相って思われたくなくて…
みんながそういう目で見てくるのがすごく嫌。
だから、無理してでも笑っているよ?
次に会ったのは…お棺に入った颯だった。
冷たくなった颯のほっぺにそっとキスを落とし、最期の言葉を言った。
「大好きだよ。
颯、おやすみ…」
うちの哀しみなんて、おかまいなしに空は青空だった。
その空を見上げる。
もう----
あのひとは、いない…