きいろい青空【完】
直輝*
学校帰り、翼の学校へ来た。
でも……
「やぁ~~~!!ドコの学校?」
「1年生でしょ?カーワイーっ!」
「アド教えてよぉ?」
校門の前で待っていたら、チャラチャラした女の先輩3人に囲まれてしまった。
どーすんの…!?
「えっと…」
言葉に詰まった。
その時。
「あぁぁあーー!!何してんのーーー!?」
翼の声が聞こえた。
翼が叫びながら、のしのしこっちに向かって歩いてくる。
「あ。翼、どーしたん?」
翼のほうを振り向き、先輩達は言った。
「どーしたじゃないよ!手出さないでくんない?コレ……うちの彼氏だからっ!!」
翼が俺の手を取って、自慢げに繋いだ手を掲げた。
「は~!?なんで翼ばっかなんだよっ」
舌打ちをしたひとり。
「男紹介しろっつーの~」
「まったく。ラブラブなおふたりさんは、さよ~ならぁ~」
ブツブツ文句を言いながら3人は歩いて行ってしまった。
「大丈夫だった?」
翼が少し笑いながら問いかけてきた。
「うん…まぁ」
「てか、めっちゃウケル~!!あいつらに囲まれるとかっ」
お腹を抱えて大爆笑している…。
「そんな…笑わなくてもいーじゃん。あの人達は友達?」
「うん。いつも4人でつるんでるの」
それにしても、あの3人に翼じゃあ…どー見たって浮くだろ。
あの3人はチャラい。
染めて、化粧してピアスして。