きいろい青空【完】

直輝*




学校帰り、翼の学校へ来た。



でも……



「やぁ~~~!!ドコの学校?」



「1年生でしょ?カーワイーっ!」



「アド教えてよぉ?」



校門の前で待っていたら、チャラチャラした女の先輩3人に囲まれてしまった。


どーすんの…!?




「えっと…」



言葉に詰まった。

その時。



「あぁぁあーー!!何してんのーーー!?」



翼の声が聞こえた。


翼が叫びながら、のしのしこっちに向かって歩いてくる。



「あ。翼、どーしたん?」



翼のほうを振り向き、先輩達は言った。



「どーしたじゃないよ!手出さないでくんない?コレ……うちの彼氏だからっ!!」



翼が俺の手を取って、自慢げに繋いだ手を掲げた。



「は~!?なんで翼ばっかなんだよっ」



舌打ちをしたひとり。





「男紹介しろっつーの~」


「まったく。ラブラブなおふたりさんは、さよ~ならぁ~」


ブツブツ文句を言いながら3人は歩いて行ってしまった。




「大丈夫だった?」



翼が少し笑いながら問いかけてきた。




「うん…まぁ」



「てか、めっちゃウケル~!!あいつらに囲まれるとかっ」



お腹を抱えて大爆笑している…。




「そんな…笑わなくてもいーじゃん。あの人達は友達?」



「うん。いつも4人でつるんでるの」



それにしても、あの3人に翼じゃあ…どー見たって浮くだろ。



あの3人はチャラい。


染めて、化粧してピアスして。




< 264 / 305 >

この作品をシェア

pagetop