きいろい青空【完】

直輝*




今日は、すごいねむ…



「ふぁ~~」


あくびをした。



俺は、ペタペタと通学路を歩く。




まぁ…きのうは、いろいろ考えちゃって眠れなかったからなんだけどね…



「直輝、おはよぉーー!!」



後ろを向くと、花恋と美久が手を振って叫んでいる。




「おはよー」



俺も手を振り返す。


そしたら、ふたりは一緒に走って俺のもとへやって来た。



って、あ!!



美久がいるじゃん!



今気付いた。


花恋と美久が一緒にいる。




「きのうね、仲直りしたんだよ!」



と笑顔で花恋が言った。



「よかったじゃん!!やっぱ、ふたりの方がいいよ」



やっぱりそう思う。



花恋には美久が必要で、美久には花恋が必要なのだ。




「やっぱりそう思う?あっそーだ、直輝」




そう言うと、花恋はスカートのポケットから何かを取り出した。




「はい!!オメデトォー。彼女できて」



花恋が俺の前で拳を広げた。



その中には、よれよれになった四つ葉のクローバーがあった。











< 72 / 305 >

この作品をシェア

pagetop