きいろい青空【完】
直輝*
今日は、すごいねむ…
「ふぁ~~」
あくびをした。
俺は、ペタペタと通学路を歩く。
まぁ…きのうは、いろいろ考えちゃって眠れなかったからなんだけどね…
「直輝、おはよぉーー!!」
後ろを向くと、花恋と美久が手を振って叫んでいる。
「おはよー」
俺も手を振り返す。
そしたら、ふたりは一緒に走って俺のもとへやって来た。
って、あ!!
美久がいるじゃん!
今気付いた。
花恋と美久が一緒にいる。
「きのうね、仲直りしたんだよ!」
と笑顔で花恋が言った。
「よかったじゃん!!やっぱ、ふたりの方がいいよ」
やっぱりそう思う。
花恋には美久が必要で、美久には花恋が必要なのだ。
「やっぱりそう思う?あっそーだ、直輝」
そう言うと、花恋はスカートのポケットから何かを取り出した。
「はい!!オメデトォー。彼女できて」
花恋が俺の前で拳を広げた。
その中には、よれよれになった四つ葉のクローバーがあった。