きいろい青空【完】
花恋*
「東京見学の班、決まったよ!てか、すごい大変で‥」
うちは、颯に会いに行って休み時間の廊下散歩中。
ただ手を繋いでふたりで歩く。
「へぇー、なんで?」
「ムカツクんよ。さっき…いや、やっぱなんでもない」
「は?なんでそこで止めるんだよ~。で、なんだよ??」
「なんでもないってば!!」
言うと、怒って呼び出したりしそうで…
殴って颯が生徒指導室に連れてがれたり…
てか、そんなに怒らないか。
妄想激しすぎな自分がキモい。
「花恋ーーーー!!」
あ、前からつーちゃんが走ってくる。
「どーしたの?そんなに走って」
うちと颯の前に止まると、慌ただしく言った。
「さっき、大丈夫だった?ハーハー…」
息が整っていないつーちゃん。
「ゆっくりでいいから。なにが?」
「なんか、男に触られてなかった?」
あーーーーーーーーーーーーーー!!!
言っちゃった…
「……」
沈黙が続く。
「あれ。言っちゃダメだった?」
「ううん、大丈夫だったから。心配ないよ」
初めは班を中澤健太郎と組む事になった。
このままじゃ、英斗と直輝と組めない!!
ってなり頼みにいった。
健太郎に手を触られ、肩を組まれ…。
ちょっとしたセクハラ。
でも、こんな事で颯が怒るワケないよね…