誰よりも、君がすき。
微妙な雰囲気を残して
勝手に教室から出て行く芹沢。
その後を女子たちが
くねくねしながら甘い声で
追っていく。
ほんっと意味わかんない
ヤツ。
「結城、ごめんね。
私のせいで...」
うつむく結城の前で両手を
合わせる。
何で私が謝んなきゃ
いけないのか分かんないんだけど。
「うわ...こないで」
「え?」
「俺、すっげーカッコ悪い
じゃん。お願いだから向こういってよ」
きょとんとして
思考を巡らせる。
やっと結城の言葉を理解した
ときフッと笑みがこぼれ