誰よりも、君がすき。
「好き、って簡単に
言うけどさあ..」
「で、いるの?いないの?」
自分でも分からない。
だけど気付いたら、
勝手に口が動いてたんだ。
「いるよ。すっごくカッコ
よくて、芹沢くんはかないっこ
ない」
「ふ~ん...」
何でもなさそうに装った
芹沢くんはいつもの調子で
机にうつぶせになった。
けど、その背中が
いつもよりどこか寂しそうで。
そのとき初めて自分が
してしまったことの重大さに
気付いた。