《完》螺旋 ―*RASEN*― 〜禁断の迷路〜
あたしは毎晩、ベッドの
中で声を殺して泣いていた。





――そんなある日。




その日も空虚な学校生活を
終えて家に帰ると、家の
中から話し声が聞こえてくる。




ママは夜の仕事を辞めた。




それに、今だにときどき
お兄ちゃんの同級生だった
人がお焼香をあげに来たり
するから、たいして
不思議に思わず靴を脱ぐ。




だけど廊下を進むにつれ
話し声が鮮明になると、
あたしは思わず息をのんだ。



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