レモン白書~チャラ男との命がけの恋~

君と会える学校の時間だけが俺にとって特別な時間になっていった。


君と離れるのは嫌だったけど、あの家に1秒でも長くいるのは嫌で通学に時間のかかる高校を受験したんだ。



受験会場で驚く事が2つあった。



1つは、仙崎さん君が会場にいたことだ。


驚きと嬉しさでおかしくなりそうだった。
すぐに駆け寄って抱きしめてしまいたかった。



そんなこと出来るわけないのに……





もう1つそれは俺にとって最悪な再会。


幾が会場にいたこと。



何も知らないのか幾は俺の顔を見つけると俺の方に歩いてきた。



俺は幾を無視した。

幾は間違いなく俺に笑っていた。


でも俺はそんな幾の横を素通りし同じ学校から受験してる奴らの輪の中に混じった。



あの時の寂しそうな幾の横顔は一生忘れられないだろう。













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