蔓薔薇
「アイツなんて言い方
 やめなさい
 お義父さんでしょう・・・」

美桜は、耳を塞ぎ叫ぶ。

「アイツは、お義父さん
 なんかじゃない・・・」

美桜の脳裏に

あの日の情景が浮かぶ。
 
男の手が、自分の太ももに
触れる。
 
湧かす火を止めて、震える
美桜の傍に近寄り肩を抱く母
 
「あの頃は
 しかたなかったのよ
 お母さんが花梨を
 妊娠してたから・・・」

娘の苦しむ表情を見ながらも
男の肩を持つ母の姿には
毎度、嫌気がさし

絶望する。
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