five

長身の乙女



『後ろの席から見つめるあなたの後ろ姿が好き。

ふわふわの茶色い髪にそっと触れたい。

いつのまにか大きくなった背中に手を伸ばしたい。

そして、「好き」と書いてみたいよ…。』




ミルクティーの香りが部屋を包んでいる。

ピンク色のノートをそっと閉じた。


あたしの至福の時間だ。



あたしの趣味はこうやって乙女チックな日記(ポエム?)を綴る事。

だけど、長身男女と言われるあたしがこんな趣味を持っているなんて、誰にも言えない。


そして、あたしが誰を想って書いているのかも知られてはいけない事だ。



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