氷の女王に誓約を
四回転半

最終選考会


男子は混戦だ。


上位四名が跳びぬけた得点を叩き出し、予想通り四人が五輪の二枠を争うことになった。


四位は実力者の羽生さん。


SPでのミスが響いたが、羽生さんが本来の実力を発揮すればどうなるかはわからない。


三位は朝飛。


俺のプログラムがどういう評価を貰えるのか恐々としていたが、朝飛の実力も手伝ってか三位という好位置につけた。


そして二位は、なんと俺。


82.33と自己ベストを大きく更新。演技構成点に至っては出場選手中トップの40点を頂いた。


一位は無冠の王者、大介。


4T-2Tと唯一四回転を決めて、二位の俺とは約二点差。


本来は4T-3Tの予定だったから、セカンドが三回転ならもっと引き離されていたはずだ。


だがおかげで、優勝も視界に入ってきた。
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