偽りの結婚(番外編)



「レナ、レオ。」


ベッドの端まで来た二人の顔はそっくり。

男と女と言う性別の違いこそあれど、まだ幼いからかとてもよく似ている。



違うのはその色彩だろうか。

双子の兄、レオナルド・ランカスターはサファイアのような瞳にプラチナブロンドの髪。

双子の妹、レナリア・ランカスターはエメラルドグリーンの瞳にブロンドの髪。

それぞれ、シェイリーンと自分の遺伝を受け継いでいる愛おしい子供だった。




「今日は随分早いね。」


双子は毎朝必ずこの部屋に来る。

大体自分たちが起きている時に来るのだが、今日は随分と早かった。




「今日はね、モニカが起こしに来る前に起きちゃったの。」

「僕はレナがここに行こうって言って起こすから…」


もうすっかり目が覚めているレナに対して、まだ眠そうなレオ。

双子の反応にクスッと笑う。

この部屋に来たいと言ってきかないレナにしぶしぶ応じたレオの姿が目に浮かぶ。




「父様、母様は?まだ寝てるの?」


ベッドから頭一つ分飛び出るくらいの身長のレナは一生懸命背伸びをする。



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