俺の彼女。2



今日は滅多にないノート点検の日で、たまたま今日が日直だった私。



クラスのみんな分のノートを集めて国語準備室に来いという命令。




国語準備室は新校舎にあって、授業と授業の間の10分休みの間に行くため

重いからと言って二回に分けるのは時間が足りないし、

しかも遠いから面倒臭く、一回で行っちゃいたいという私の堅い意志。





よしっ!と気合いをいれて重いノートの塊を持ち上げた瞬間、


「ハルー!俺も持とうか?」



と救世主の声。やはり、タカヤだ。


この優しさに胸が締め付けられるほどキュンとする。





いいか、私、勘違いはするなよ。





いつもなら断るけれど、今日の任務は自分一人じゃ無理そうだ。



「ごめん、タカヤ。お願いしていい?」



「珍しー!ハルが断らなかった!」



「え?ごめん、断った方がよかった…?」



「いやいや、いつも遠慮して断るのに今日は素直で珍しいなぁって!


早く行っちゃおうぜ!よりによって次、教室移動だし!」



好きな人に、素直で珍しいって言われるって、私普段どんだけ素直じゃないんだろう。



って、次移動だったんだ!




「タカヤ、ごめん!ありがとう。」




「いいって、いいって!」



と私が持っていたノートの三分の二も持ってくれた。



















< 100 / 114 >

この作品をシェア

pagetop