抱えきれないくらいの花束を



お母さん……






「お母さんは!?」




私が狙われると言うなら永山首相の大事な人であるお母さんも…







「安心してください。班長たちが付いているはずです」







ホッと息を吐いた





お母さんがいなくなったら……










「蘭子さんの治療費も永山首相がお出しになると」







キュッと下唇を噛むと僅かに鉄の味がした












元々体が弱かったお母さんは私が高校に入学して間もなく、倒れてしまいずっと入院生活を送っていた








定時制に通いながらバイトをして、貯金を切り崩してどうにかここまで来たけれど、限界が近付いていた




















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