ふたり
赤い糸
糸手繰り
「あさき!あんた高校入る気あんの?!」
親のあさきに向けた怒鳴り声。
嫌な程耳に残る。
テーブルに並べられたテスト。
こんな薄っぺらい紙が親の気を狂わせる。
嫌だ、もう。
「あさき!聞いてんの?!あんたねぇ!」
「ごめんなさい…っ!!」
本当は反抗したい。
でも、そうしたらお母さんがどんなに傷付くか分かってるから。
ムカつく、自分に。
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糸手繰り